クラウドファンディングは、安全かつ効率的に資金調達ができる方法として多くの企業に利用されています。いくつか種類があり、最近とくに注目を集めているのが「投資型クラウドファンディング」です。投資型クラウドファンディングには大きく3種類あり、それぞれ特徴が異なります。

今回は、投資型クラウドファンディングの特徴を種類別にご紹介します。投資を始めようと検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

投資型クラウドファンディングとは

投資型クラウドファンディングは投資に特化したクラウドファンディングで、「金融型クラウドファンディング」とも呼ばれます。いくつかの種類があり、主なものが「融資型クラウドファンディング」「ファンド型クラウドファンディング」「株式投資型クラウドファンディング」の3つです。

投資型クラウドファンディングと一口で言っても、種類によって投資の流れやリターン内容などが異なります。それぞれの特徴も違うため、始める前にきちんと押さえておきましょう。

融資型クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングは、資金を必要としている企業に対して運営会社を経由して投資を行うものです。貸した資金に対して運営会社が設定している金利を受け取ることができます。

ファンド型クラウドファンディング

ファンド型クラウドファンディングは、商品・サービスの開発などの特定の事業に対して投資を行うものです。特定の事業に対する投資であるため、その利業の売上高に応じて分配金を受け取ることができます。

株式投資型クラウドファンディング

株式投資型クラウドファンディングは、未上場の中小企業やベンチャー企業に対して投資を行うものです。株式を購入後、その株式を売買することによって利益が得られます。

ファンド型クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングの特徴

融資型クラウドファンディングの特徴は以下のとおりです。

  • 高利回り
  • 融資先が不明

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

高利回り

資産運用で成功するためには、利回りが重要です。融資型クラウドファンディングで得られる金利は、他の資産運用に比べて高い水準にあります。なぜなら、平均利回りは8%前後で、国債や定期預金などの利回りが1%を下回っているからです。

さらに融資型クラウドファンディングは、手軽に始められる投資としても人気です。運営会社が掲載している案件を確認して投資を行った後は、償還日まで待っていれば金利が振り込まれます。株式投資などと違って市場を常にチェックしておく必要がないので、仕事をしながらでも無理なく運用できます。

融資先が不明

融資型クラウドファンディングでは、貸金業法が適用されます。そのため債務者保護の観点から、具体的な法人名や代表名などの詳細が非公開となっています。

通常、投資を行う際はリスク管理の観点などから、投資先の企業が信頼できるかどうかを把握するために財務状況などを確認します。しかし融資型クラウドファンディングは投資先が匿名化・複数化されているため、提示されている条件のみを見て判断しなくてはなりません。

投資先の企業が倒産することによる元本割れのリスクもあるため、リスクを少しでも軽減できるよう、実績や評判などを参考に信頼できる運営会社を選ぶことが大切です。

ファンド型クラウドファンディングの特徴

ファンド型クラウドファンディングの特徴は以下のとおりです。

  • 売り上げに応じた分配金
  • 投資先が明確

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

売り上げに応じた分配金

ファンド型クラウドファンディングでは、事業の売上高に連動した分配金を得ることができます。計画の進捗が良いと分配金も多くなり、逆に進捗が悪いと分配金も少なくなります。

あらかじめ設定された金利を受け取る融資型クラウドファンディングと比べて、事業の利益の予想が難しく、安定した利益を得られるとは限りません。

そのため、少しでも多く分配金を手に入れたい方におすすめです。反対に、確実に決まった分配金を手に入れたい方にとっては、あまりおすすめではないと言えるでしょう。

投資先が明確

ファンド型クラウドファンディングは貸金業法が適用されないため、投資先の企業をしっかり把握した上で投資することができます。投資先を調べることはリスク管理にもつながるため、安心して始められる運用方法と言えるでしょう。「成長が見込める事業か」「たとえ利益が得られなくても応援したいと思えるか」を自身で判断し、納得した上で投資先を決定しましょう。

株式投資型クラウドファンディングの特徴

株式投資型クラウドファンディングの特徴は以下のとおりです。

  • 未上場企業に投資できる
  • 流動性がない

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

未上場企業に投資できる

未公開株を扱っているベンチャーキャピタルに投資することで未上場企業を応援するという方法もありますが、直接投資したいと考える方もいるのではないでしょうか。

未上場企業に投資する方法として今まではIPO(新規公開株)などがありました。しかしIPOは、公募価格よりも大幅に上昇して取引できるという魅力から参加者が多く、抽選を通りにくいという欠点があります。

株式投資型クラウドファンディングなら、未上場企業の株式をほぼ確実に手に入れられます。公募価格よりも安価に手に入るため、上場時に大きな利益が期待できることも魅力があります。

流動性がない

株式投資型クラウドファンディングを行うのであれば、売却するのは容易ではないという点を理解しておきましょう。公開株の場合は、証券取引所で自由に取引できるため流動性が高いと言えます。しかし未公開株は証券取引所で自由に取引できないため、自身のタイミングで売却することは基本的にできません。

未公開株を取引するには、企業が証券取引所に上場して未公開株から公開株へと変わるか、M&Aなどによって買収される必要があります。場合によっては株式に譲渡制限が設けられていることもあり、その場合は譲渡前に株主総会の承認を得るなどの手続きが必要となり、非常に手間がかかります。

上場による大幅な利益を期待していたにも関わらず未上場のまま終わってしまうと、現金化できない資産を保有していることになります。損をしないためにも、投資前に企業について詳しくリサーチしておくことが大切です。

流動性がない

まとめ

投資型クラウドファンディングは、個人投資家が参入できなかった投資分野に参入できる魅力的な運用方法と言えます。しかし、まだまだ始まったばかりであるため、投資型クラウドファンディングの需要の高まりに乗じた詐欺が増えてくる可能性も捨てきれません。信頼できる案件かどうか、しっかりと見極めて投資しましょう。

上述したとおり、投資型クラウドファンディングには「融資型クラウドファンディング」「ファンド型クラウドファンディング」「株式投資型クラウドファンディング」の3種類があります。それぞれで特徴が異なるため、メリットだけでなくデメリットもよく考えた上で選び、運用を始めましょう。

 
~プロフィール~
矢野翔一
関西学院大学法学部法律学科卒。宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)などの保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産投資を行う。

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