FXや株式、不動産投資といった金融商品はたくさんの種類があり、まず何から始めるべきか悩んでしまいます。投資初心者に必要なのは、堅実に資産を増やすための知識とノウハウです。この記事では投資を始めるうえでの心構えから、初心者でも始めやすい金融商品の特徴まで解説していきます。

投資を始める前の心得

まだ投資を始めていない方に知っておいてもらいたい情報があります。それは始めるタイミング、情報収集の重要性、そして少額からでも始められるという点です。

スタートは早めのほうが良い

将来のために銀行に預金していても、その利息は僅かな利率にしかなりません。念のためと預けていても、インフレや金融危機の影響を受ければ、資産は目減りしていくでしょう。一方で投資は減るリスクもありますが、銀行に預金したときの利息以上の収益に繋がるかもしれません。また、余剰資金を使い福利効果を意識して投資を行えば、雪だるま式に資産が増えていきます
福利効果は、投資で得た収益を次の投資に利用する考えです。鶏と卵でイメージすると理解しやすいかもしれません。鶏から生まれた卵1個を、すぐに食べずに生まれるまで待ち、育てれば翌年からは2羽の鶏から2個の卵を収穫できます。これを繰り返すことで、どんどん資産を増やすという考えが複利効果です。この効果は、始める資金が同じであれば、早く投資を始めたほうが高い効果を得られます。

ギャンブル感覚で始めない

「投資はギャンブルのようなもの」と考えている方もいますが、それは違います。確かに損益が出るリスクはありますが、ギャンブルと違い、リスクヘッジをしていれば投資の資金がゼロになることはほとんどありません。また、知識を蓄えるほど順調に資産が増える可能性もあります。娯楽としてのギャンブルと違い、金融商品ごとのやり方で、ある程度のコントロールができる経済活動が投資なのです。ただし、投資もリスクがあるため、情報収集や資金コントロールの重要性は理解しておきましょう。

多額の資金は必要ない

投資は数十万円もの大金が動く金融商品もありますが、もっとお手軽な価格から始められるものもあります。1万円前後から始められる投資手法もいくつかあり、ミニ株や投資信託、ソーシャルレンディングなどから自分にあったものを選択可能です。
少額の投資なら、もしも金融商品の価値が下がったとしても大きな損失を被るリスクを避けられます。投資に慣れるまでは少額で運用して、万が一に備えておきましょう。

コインと崩れそうなジェンガ

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損失を抑える投資の考え

投資初心者としては、「利益でどうするか」よりも「損失が出ないか」と不安な方のほうが多いのではないでしょうか。投資で失敗しないようにするためには、資金と心のコントロールが大切です。そこで、リスクを避ける・抑えるためのポイントを押さえておきましょう。

冷静さを失わない

金融商品がどの程度値上がりしたら手放すか、またはもしも損失を抱えたとき、どのように対応するかを早い段階で検討しておきましょう。「購入したときの価値から10%以上の損失が発生したら撤退する」と事前に決めておけば焦って損失を拡大させる危険性を避けられます。逆に、手放すタイミングを見失うのも初心者がやりがちな失敗です。せっかく利益が出ているのに、「まだ上がるのでは?」と欲を出してしまい、手放す機会を逃してしまうかもしれません。利益と損失の両方で、売るタイミングを考えておいてください。人によっては日々の値動きで判断せず、長期保有してお金が必要なタイミングに現金化するといった方法も良いでしょう。

少額から初めて分散する

株もFXも、景気の動向や為替の動きで日々変動します。比較的安全といわれる不動産も、リーマン・ショックのときには大幅に相場が下落しました。突発的な事件や金融危機で、金融商品の価値は大きく変動する危険性があります。こうしたリスクを把握、予想するのはプロの方でも困難です。投資に慣れるまでは、そうしたリスクがあるものだと想定して、少額スタートでリスクを抑えてください。資金に余裕があるときも、1つの案件に集中させずに、様々な業界に投資することで一部の景気が悪くなっても最小限の損失に抑えられます。少額分散投資を心がけることで、一部の損失をほかの利益でカバーすることも可能です。

 

内容がわかる案件に投資

投資の経験を積み知識を蓄えるには、企業名やブランドだけみて金融商品を選ぶのはおすすめできません。よくわからない会社やわからない事業への投資は、利益が出ても損失を出してもその要因が理解しにくいようです。
ある程度知っている会社の株なら、なぜ株価が下がったのか、逆にどのようなタイミングで株価が上がるのかを徐々に理解できるようになります。長期的な資産運用を考えるうえでも、知っている案件、最低でも興味のある案件に投資して知識として活かせる環境を作りましょう。

PLANA・B

plan A and plan B binders isolated on the office table

金融商品のメリット・デメリット

投資はどの案件でも活用できるコツや考えもありますが、金融商品ごとに合わせたやり方も存在します。まだ知識の浅い初心者は、日々の動きを細かく把握したり、情報を集め続けたりするのは大きな負担になるでしょう。その点では、ハイリスク・ハイリターンのFXは判断材料の分析が難しい金融商品といえます。これから投資を始めるのなら、少額で始めやすい『ミニ株』や『投資信託』がおすすめです。

【ミニ株】

ミニ株は、株の銘柄で決まっている取引単位に満たない株の売買に利用する株のことです。通常の株式取引と比べると10分の1の金額から始められるため、株式取引を経験してみたい方は、まずこちらに挑戦してみても良いでしょう。

■メリット

・少額から気軽に始められる

株式取引は110万円からという株価になっているケースもあり、初期資金がなければ手を出しにくくなります。一方で、ミニ株は数千円からでも投資できるため、貯蓄分から気軽に始められます。一般的な株式よりもローリスクローリターンであり、リスクを抑えて経験を積むこともできます。株式取引の流れや仕組みを理解して、その知識を通常の株式投資に活かせます。

・積立投資になる

ミニ株は新しい貯蓄といった考えもできます。毎月余裕のあるお金でミニ株を買うと、銀行に預けるよりも良い金利で運用でき、資金のないときには手放して現金化にすることも可能です。

■デメリット

・手数料が高くなりがち

株式投資では、取引回数に対して手数料がかかります。ミニ株は価格が安く気軽に始められる分、取引回数が増えがちです。経験を積み、取引回数が増えているようなら、通常の株式取引へ移るタイミングかもしれません。

・選択肢が少ない

ミニ株を扱う企業は増加傾向にありますが、一般的な株式取引と比べると選択肢が少ない状況です。取引に慣れてきたときに、気になる銘柄があっても、ミニ株は取り扱っていないということも経験するでしょう。そういったときは、諦めてほかのミニ株を購入するか、一般的な株式取引を行ってください。

投資信託

投資信託は、投資家から集めた資金をもとに、プロが運用を行う投資手法です。自分自身で株の銘柄を選んだり、動きを追ったりする必要がないため、知識がなくても利用できます。

■メリット

・分散投資しやすい

投資信託も少額からスタートできる投資です。ミニ株と違い、投資対象が国内外の株式や債券と幅広く対応しているため、少額の投資資金でも分散投資がしやすいというメリットがあります。

・知識がなくても参入しやすい

投資信託は運用先から銘柄の組み換えまで、プロに運用を任せられます。そのため、株式投資よりも知識を必要としません。コツコツと積み立てることも、投資の時期をズラしてリスクを低減することもできます。

 

■デメリット

・市場全体が落ち込むと分散投資の効果がなくなる

リーマン・ショックのように、市場全体が落ち込むような金融危機が発生すると、分散投資の効果が得られません。市場全体が落ち込むような時期には、大きな損失が発生するリスクがあります。

・手数料のほかに信託報酬が必要な場合もある

売買手数料だけでなく、信託報酬と呼ばれる運用コストが必要な投資信託もあります。そのため、自分で取引するよりも必要経費が高くなります。

手間をかけないならソーシャルレンディングもおすすめ

手間をかけずに少額から始められる投資手法として、近年ではソーシャルレンディングも注目されています。

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングは、資産を運用したい投資家と融資を受けたい企業を結びつける金融マーケットです。投資家はソーシャルレンディング事業者に投資をして、事業者はその資金を企業に融資します。投資家は、融資を受けた企業からの返済金を分配金として受け取れるほか、元本の返済を受け取れます。

メリット・デメリット

■メリット

・少額から手間なく始められる

ソーシャルレンディングも、1万円程度の少額から始められる投資です。融資先の選定はソーシャルレンディング事業者が行うため、投資家は案件を選ぶだけで投資を始められます。事業者の信頼性や融資する業界の情勢を調べるといった手間はありますが、ほかの金融商品と比べても手間はかかりません。

・価格変動がない

ソーシャルレンディングは融資と返済によって取引されるため、株式のような売買と違い、価格変動が発生しません。日々の動きに振り回されることがないため、基本的に投資後は放置しているだけでOKです。

 

■デメリット

・途中解約ができないため流動性が悪い

ほかの金融商品と違い、自分の好きなタイミングで売買できるわけではありません。案件ごとに運用期間が決まっているため、満期になるまでは投資家が手を出すことはできなくなります。

・たまにトラブルが起きる

ソーシャルレンディングのリスクとして、デフォルト(貸し倒れ)と呼ばれるものがあります。融資先の企業が倒産などで返済能力がなくなると、資金の回収ができません。また、比較的新しい投資ということもあり、環境が整っていないのも問題です。ソーシャルレンディング事業者そのものも、行政処分や改善命令を受けたという報告があります。案件の情報だけでなく、事業者についても調べて、信頼できる事業者を探すようにしてください。

投資信託との違いは?

資金を預け、プロに運用してもらうという点をみると、投資信託とソーシャルレンディングは似通った部分があるように思えます。それぞれの違いを確認して、自分にあったものを選びましょう。

取引の内容が違う

一番大きな違いは、取り扱っているのが株式か、融資かという点でしょう。投資信託では株式を取り扱いますが、ソーシャルレンディングは融資と返済になります。ソーシャルレンディングは価格の変動がない分、どのタイミングで撤退するか考える手間もいりません。知識のない投資初心者にとっては、こうした放置で良いという手軽さもメリットになるでしょう。

現金化のタイミング

先程、ソーシャルレンディングのデメリットとして、流動性の悪さを紹介しました。投資信託では期限がないため、長期的に保有するのも、損切りで現金化するのも自分のタイミングで行えます。もちろん価格変動を考慮する必要があるため、タイミングによっては損益が発生する可能性もあります。

まずは自分に向いている方法を探す

投資は数十万円、数百万円で運用するものだけでなく、今回紹介したように1万円前後から始められるものもあります。それぞれコツややり方は異なりますが、少額からのスタートであれば、大きな損失を避けることも可能です。様々な投資の情報を集め、自分に向いている方法がどれなのか考えてみましょう。

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