ソーシャルレンディングが日本で広まり始めたのは、2011年頃。今ではすっかり世間に認知されているソーシャルレンディングですが、実際に利用したことのある人はまだまだ少ないと言えるでしょう。「何か事業やプロジェクトを立ち上げたい」「自分のアイデアを形にしたい」と考えているのなら、ソーシャルレンディングがおすすめです。

こちらのページでは、ソーシャルレンディングやクラウドファンディングの基礎知識やメリット・デメリットを解説していますので、ぜひ、参考にしてください。

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングとは、クラウドファンディングの一部で、不特定多数の人がインターネット経由で個人や組織、プロジェクトなどに対し財源の提供や協力を行う仕組みのことです。

資金を集める目的は、防災や政治運動、ベンチャー企業への出資、フリーソフトウェアの開発、アーティスト支援などさまざまです。SNSの発展により、個人でもプロジェクトの立ち上げや告知が容易になり、それに伴いソーシャルレンディングでの資金調達も活発になってきています。資金調達のハードルが低くなった分、幅広い分野への出資に活用されていの5つの種類

クラウドファンディングの5つの種類

ソーシャルレンディングとはクラウドファンディングの一種です。クラウドファンディングは、資金提供者へのリターンの形態によって、非投資型と投資型の2種類に大別され、さらにそれぞれを細かく分類すると5種類に分けられます。

1.非投資型

非投資型は2つのタイプに分けられます。

1-1.寄付型

寄付型とはその名前の通り、金銭的なリターンはもちろん、商品やサービスなどのリターンもないタイプのクラウドファンディングです。

主に、「被災地への寄付」「絶滅危惧動物の保護」など、社会貢献性の高いチャリティプロジェクトが多いです。また、「病気の子供を助けたい」「発展途上国の教育を支えたい」など『支援したい』という思いを気軽に叶えられるこの仕組みは、金銭的なリターンはありません。しかし、寄付を受けた人から感謝され、社会問題の解決に貢献できます。

1-2.購入型

購入型とは、支援のリターンとして金銭ではなく、プロジェクトが提供する商品やサービスを得る権利が発生します。本を出版したい、というプロジェクトが達成されれば、完成した本がもらえたりサイン会に参加できたりするリターンがあります。

さらに、購入型の中にはAll or Nothing方式とAll In方式という仕組みがあり、All or Nothing方式は募集目標金額に達した場合のみプロジェクトが成立し、All In方式は目標金額に達しなくてもプロジェクトが成立します。目標金額に達しなくてもプロジェクトが成立すると言われると不思議な感じがしますが、この方式を選択するには条件があり、すでにプロジェクト実施が確約されているか、リターンを確実に履行できる必要があります。

例えば、イベントの開催は決まっているが、追加で資金調達をしたいといった場合などです。日本の多くの購入型クラウドファンディングは、1円でも目標に達しなければ資金を受け取ることができないAll or Nothing方式を採用しています。

2.投資型

投資型は、3つのタイプに分けることができます。

2-1.融資型

融資型とは、資産運用したい投資家から小口の資金を集め、それを大口化して借り手企業に融資する仕組みです。一般的にはソーシャルレンディングという名称で呼ばれることが多いですが、区別して語られる場合には融資型ソーシャルレンディングや融資型クラウドファンディングと呼ばれます。

2-2.株式型

株式型は、ベンチャー企業や未上場の中小企業の株式を購入し、それを売買することで投資家が利益を得る仕組みです。日本では、株式型のソーシャルレンディングのプラットフォーム自体がまだ少ないのが現状です。

2-3.ファンド型

ファンド型は、商品やサービスなどを開発する事業に匿名組合を通じて投資することができます。リターンとして、契約期間中の売り上げの一部から、プロジェクトが設定した分配基準をもとに分配金を受け取ることができます。また、購入型と同じく、商品がもらえ、サービスを受けられる場合もあります。

クラウドファンディングの始め方

では、実際に日本で最も普及している購入型のクラウドファンディングを例に資金調達をするには何から始めればいいのかフローを確認してみましょう。

1.プロジェクトの内容を詰める

資金調達をするうえで最も大切なことは、プロジェクト内容が具体的で明確であることです。「なんとなくこんなことをやってみたい」というレベルでは、人々の共感を得ることはできません。何のために何が必要なのか理論的に説明し、見た人に資金さえあれば実現できそうだと思わせる説得力がなければプロジェクト成立は難しいでしょう。

2.プラットフォームを比較して決定

プラットフォームとは、プロジェクトを立ち上げたい人と群衆を引き合わせる場所のことで、平たく言うとクラウドファンディングのサービスを提供しているWEBサイトのことです。プラットフォームはたくさんありますが、それぞれに社会貢献関係が得意、音楽や映画関係が強い、など特徴が異なります。立ち上げたいプロジェクトにマッチしたプラットフォームを選ぶと資金も集まりやすいでしょう。
また、プロジェクト成立後の入金のタイミングや、手数料などもまちまちですのでよく比較してから決定することをおすすめします。

3.サイトにプロジェクトの情報を入力する

プラットフォームを決めたらサイトに登録し、プロジェクトの概要を投稿します。最低限以下のような情報が必要になります。

  • タイトルとカテゴリー
  • 画像
  • 目標金額
  • プロジェクトの概要
  • リターンについて
  • 連絡先

4.審査を受ける

入力された上記の情報をもとに、サイトに掲載して問題ないか審査を受けます。ガイドラインに沿った内容かどうか、成立した場合に実現可能かどうか、プラットフォームごとの精査基準を満たしているかどうか、などが審査基準となります。

ここで注意したいのは、大手のサイトではあまりに特定された個人的目的のプロジェクトは掲載を断られるということです。例えば、出産費用が欲しい、子供を塾に通わせるお金が欲しいと言ったものはNGです。ただし、最近ではそういった個人的な目的でも出資を募ることができるスマートフォンアプリなども出ていますので、サイトの基準やテーマに沿っているか再度確認してから審査に臨みましょう。

5.サイトに掲載される

審査は一回で通過することもあれば、スケジュールや画像の変更などを提案される場合もあります。掲載までにはさらに詳細なやり取りが必要になることもあり、手間はかかりますがプロジェクト成立のためには丁寧に対応することが大切です。

PCとコイン

クラウドファンディングのメリット・デメリット

ここまで、クラウドファンディングと、その一部であるソーシャルレンディングがどんなものか、始めるにはどうすればいいのかについて説明してきましたが、実際に着手するにはメリットとデメリットもしっかり把握しておきましょう。

メリット

最大のメリットは、個人が世界中のどこからでも気軽に資金調達できること。かつての資金調達と言えば、銀行で借り入れるというのが一般的でした。しかし、銀行からの融資はいわゆる借金にあたるため、返済能力がないと判断されれば借り入れることはできませんでした。お金がないから借りたいのに、返せる見込みがないから借りられないという矛盾が起きていました。それが、クラウドファンディングの普及によって、返済を必要としない寄付型の資金調達ができ、プロジェクトが成功してから商品やサービスをお返しすればよいという、良心的な仕組みが実現可能になったのです。
これまで資金がないために埋もれていた夢や目的が実現されるのは、これからの発展にとっても非常に意味のあることだと言えます。
また、プロジェクト実施者と出資を行う個人の双方が恩恵を受けられるのもメリットのひとつです。自分には新しいことを思いつくような才能がない、という人でも、自分の欲しい商品や体験したいサービスのアイデアを出してくれた人に賛同、支援し、成立すれば真っ先にその特典を得られるのは嬉しいポイントです。

デメリット

一方で、デメリットもいくつか存在します。リスクとしてあげられるのは、プロジェクトは必ずしも成立するとは限らないということです。どんなにいいと思ったアイデアでも、先にご紹介したAll or Nothing方式の場合は1円でも目標額に届かなければ白紙に戻ってしまいます。

また、基本的に出資の取り消しはできないため、成立したプロジェクトが万が一途中で頓挫しても、出資者がそれを責めて資金を返してもらうことはできません。少額とは言え、せっかく出資したお金が無駄になってしまうのはデメリットとしては大きいと言えるでしょう。

そして、寄付型のクラウドファンディングの場合は、悪用される可能性があることも頭に入れておきましょう。リターンの必要がないことから、不正にお金を集めようとする詐欺に使われる恐れがあります。ほとんどのプロジェクト実施者は、活動報告書といった形で集めた資金の使い道を公開しますが、それが真実かどうかは詳細に確認するのが難しいのが現状です。サイトへの掲載の段階である程度の審査はされているため、詐欺行為が横行することは少ないため、出資する際は信憑性があるプロジェクトかどうかをよく見極めることが大切です。

諦めていた夢を実現するクラウドファンディング

クラウドファンディングの基礎から、始め方、メリット・デメリットについて紹介してきましたがいかがでしたか?日本中、はたまた世界中の人から少しずつ出資を募り、自分の中に眠っていたアイデアを実現できるというのはとても素晴らしいことです。クラウドファンディングなら、商品を開発する、学校を立てる、自然を守る、どんな規模の夢も実現可能です。確実にプロジェクトを成立させるためには用意周到であることが望ましいですが、始め方はいたって簡単です。

今回は購入型の始め方を多めにご紹介しましたが、融資型ソーシャルレンディングを始めれば資産運用も可能です。さまざまな種類があり知れば知るほど奥が深いクラウドファンディングを、今日から始めてみてはいかがでしょうか。

おすすめの記事