株やFX、不動産など投資の選択肢はありますが、高利回りな案件で資産運用をするためには資金力や時間が必要になるものが多いです。

一方、今、話題になっているソーシャルレンディングは、1万円から始められる投資で中には10%の利率を超えるものがあります。ここでは、他の投資とは異なるソーシャルレンディングの仕組みと高利回りになる理由、考えうるリスクについてご紹介します。

ソーシャルレンディングの仕組み

資産運用の新しい形

資産運用に関してよく言われていることが、「金利が少ない」「投資に対応している時間がない」「敷居が高い」そう感じている方も多いと思われます。ソーシャルレンディングは、そんな方たちの為の新しい資産運用の形です。クラウドファンディングタイプの投資システムであり、1万円から始められるのが特徴です。

また、金利も5%以上のプロジェクトが多く、10%を超えるものも珍しくありません。1度投資をすれば、金利の変動がなく管理の手間が少ないため、初心者でも始めやすいでしょう。投資に興味があるけど始めることに足踏みされていた方は、ぜひ、ソーシャルレンディングを試してみてください。

必要なところへ融資をする

ソーシャルレンディングの仕組みは、融資を必要とする企業へ、クラウドファンティングという形で必要な分だけ融資をするというものです。銀行などとは違い、貸付金利は高く設定されていますが、柔軟な融資が期待できるため、ソーシャルレンディングを選ぶ企業は多いです。

投資をする貸し手側も、銀行に保有したままだと年間1%にも満たない金利と比べて、5%以上の高金利レベルのソーシャルレンディングに投資をした方がお金が増える割合が高いと考えるためす。こうした、保有財産を投資したいと考える側金利は高くとも融資を受けたい側の需要が一致し、必要なところへ融資をできるのがソーシャルレンディングなのです。

コイン 段差

利回りが高い理由

ソーシャルレンディングの金利は、一般的な銀行などの金利と比べてかなり高めに設定されています。なぜそのような金利の設定ができるのでしょうか。その理由と、それに伴うリスクがあるのかどうか確認してみましょう。

利回りが発生する理由

ソーシャルレンディングへ投資した方に発生する利回りは、3%~10%と高いパーセンテージの金利が発生します。一方、ソーシャルレンディングから企業へ発生する貸付金利は、5%や11%など高めの金利が発生します。この金利は銀行などで借りるよりも大幅に高く設定されており、ソーシャルレンディング事業者に支払われる分と、投資家の方たちに支払われる分の両方が含まれています。銀行から借り入れするときの金利(2016年平均:1.43)と比べると、この数値はかなり高いパーセンテージで設定されており、運用期間は様々ですが12ヶ月や20ヶ月の返済予定など1年ないし2年という企業も多くあります。

利回りの発生条件ですが、ソーシャルレンディング事業者のHPなどでローンファンドとして借手企業が募集をかけており、ファンドの募集期間内に投資をして返済は貸付実行日から満期まで毎月金利に応じた利回りを受け取ることができます。元本は満期に一括返済されるため、その月になったら口座の確認をしましょう。

期間一杯で返済する企業もいれば、繰り上げ返済で期間より早めに返済する企業もあります。例えば、運用期間が12ヶ月の事業者が10ヶ月で返済した場合は、残りの2ヶ月分得られるはずであった金利分の利回りは発生しないため、十分気をつけてください。

参考:全国・平均借入金利動向調査 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

高利回りはリスクが上がる?

投資をする際に1番気になることは、自分にリスクがあるかどうかでしょう。ソーシャルレンディングは銀行と比べて貸付金利が高いため、なぜ、企業がそのような条件で借りるのかと疑問に思われる方もいます。

確かに銀行で審査が通らなかった企業が利用することも多いですが、リスクの高いところばかりではありません。銀行はバブルの崩壊やリーマンショックの影響で、90年代以降大きな打撃を受けることがありました。それ以前のローンを組む際の審査は、現在と比べて比較的緩く設定されていたようですが、金融危機以降、その審査が厳しくなり一部の事業者や企業はローンが組めない状況になってしまいました。そのため、運用資金がなければ、企業は事業を展開することが難しくなったようです。

そこで、運用資金の融資を柔軟に受けられる仕組みがソーシャルレンディングです。柔軟に融資を受けられる代わりに貸付金利は高くなっていますが、ソーシャルレンディング事業者の審査が通った企業のみ融資を受けられるため、極端にリスクのある企業は少ないと言えます。

価格変動の少ない投資

ソーシャルレンディングには、国内のプロジェクトと海外のプロジェクトの両方があり、利率や投資先は海外の方が高い場合があります。国内のプロジェクトの価格変動はほとんど起きませんが、海外投資の場合は利回りに直接変動が起こる可能があります。その例を紹介したいと思います。

為替変動に左右されにくい

ソーシャルレンディングの利率は、株式投資と比べて為替変動に影響されにくい投資です。株式投資は為替レートなど市場からの影響を受けやすく、金融危機などが起こると大暴落を起こしてしまうリスクがあります。

一方ソーシャルレンディングの場合は、クラウドファンディングで融資を行うためほとんど借手と直接お金をやり取りしているのと変わりません。この市場を介さないことにより、金融業界の為替変動にあまり影響を受けない仕組みになっています。もちろん、業界の変動において100%左右されないわけではないため、動向には注意をしておきましょう。

どのようなソーシャルレンディングが影響されるか

ソーシャルレンディングのプロジェクトには、国内のプロジェクトと海外のプロジェクトがあります。国内のプロジェクトに関しては、プロジェクトが頓挫するなど貸し倒れなどがあった場合、元本が返ってこないなど大きなリスクがありますが、それ以外の影響はほとんどありません。逆に、海外のプロジェクトに投資するときは為替レートに影響を受け、円高に伴うリスクがついてきます。例えば1ドル100円のときに1万ドル投資をして、1年後1ドル90円の円高になっていたら、10%の利回りがあっても99万円になって返ってくるため、損をしてしまいます。逆に円安になっていれば利益が上がるため、一概に海外投資はリスクだらけというわけではありませんが、海外投資を始める際は為替にも気をつけましょう。
海外投資のリスクを回避するためにはいくつかの手法があり、「為替予約」や「為替ヘッジ」など運用コストを支払い、リスクを軽減する方法もあります。どちらも為替が暴落した際にはリスクを軽減できますが、変動がないときはコスト分利回りも減ってしまうため、リスクに対してどう動くかが重要になっていきます。

投資リスクをおさえるなら「国内プロジェクト」

海外投資の場合は、10%を超える利率のプロジェクトもありますが、為替のリスクを考えると、国内のプロジェクトに投資をした方が安定して利回りを得ることができるでしょう。

もちろん、必ずしも国内のプロジェクトに投資したから安心というわけではないため、リスクと利回りを天秤にかけつつ投資を行いましょう。国内の投資は海外投資と違い、貸し倒れも少なく1.47%ほどです。リスクがそこまで高くないミドルリスク・ミドルリターンの投資ではありますが、リスク管理はしておくようにしましょう。

暴落リスク

ソーシャルレンディングのリスクとは

ソーシャルレンディングには、考えられるリスクがいくつかあります。確実に利回りを得るためには、どういったことに気をつけるべきなのか見ていきましょう。

安全なプロジェクトなのか

ソーシャルレンディングで投資するときに、注目しておきたいのが「投資するプロジェクトは安全なのか」という点です。ソーシャルレンディングから融資を受ける企業は、銀行の審査が通らない創業したての企業や、まだ安定していない企業も多くあります。そのため、最悪の場合は貸し倒れで利回りが入ってこないどころか、元本が戻ってこない可能性もあります。

現在、投資家は安全な企業に投資しているのか確認することはできない状態です。今後は投資家に情報を開示する仕組みにするよう、金融庁からソーシャルレンディング事業者に通達されているようですが、20188月現在、まだ開示されていない状況です。そういった中で安全かどうか判断するには、材料が少なすぎるのが現状です。

一部では「同じプロジェクトが15%以上の高金利で何回も借りている」と、自転車操業になっているのではないかと考え、手を引く投資家もいるようです。最終的には自分で判断して投資先は決めましょう。

参考:規制改革実施計画 p47

リスク分散は投資の基本

ソーシャルレンディングは、高利回りのプロジェクトが多いため、高いところへ投資したくなる方もいるかもしれません。リスクを考えなければそれでも構わいませんが、ソーシャルレンディングには貸倒れ(デフォルト)のリスクが伴っています。貸し倒れの確率は1.47%と少ない割合ではあるものの、100件あれば1つ~2つの貸し倒れが発生しているという計算になります。

1箇所に集中して投資すると、もしそのプロジェクトが破綻を起こしてしまって返済ができなくなれば、元本が返ってこない可能性もあります。ソーシャルレンディングには元本保証がないため、戻ってこなければ諦めるしかありません。そのリスクを少しでも軽減するための対策として、100万円を投資するとしたら、10万円を10箇所に振り分けるなど、リスクを分散させるようにしましょう。

他の投資事業との比較

ソーシャルレンディングの平均利回り

2社のマネーマガジンで、ソーシャルレンディングの平均的な利回りが紹介されていました。
・日経マネー…4%~14%
・ダイヤモンドQ…5%~15%
どちらのマネーマガジンでも、ソーシャルレンディングは高い利回りと紹介されています。1万円から始められる投資の中では1番利回りが高いため、簡単に始められる投資と言って良いでしょう。

その他高利回り投資事業

  • ライフセトルメント
    生命保険を投資家に買い取ってもらい、投資家は保険金を払い続け、被保険者が死亡した際に保険金を受け取るというシステムです。平均利回りが20%を超えることもあり、他の投資と比べても群を抜いて高い利回りを受けることができます。しかし、モラルの問題や2014年にはライフセトルメント関係で厚生年金基金が100億円以上損失したということもあるようです。
  • ヘッジファンド
    ファンドで集めた資金を運用することはソーシャルレンディングと変わりませんが、様々な手法で利益を追求しますが、市場を混乱させる原因でもあり、少しのことで自身にも大きなリスクを負ってしまいます。利回りが20%を超えることから、投資する方も多いのようですが、大きな金融危機に関係していたりするため、金融関係からはよく思われていません。

いずれにしても、ソーシャルレンディングより利回りの良い投資ではありますがモラルの問題やリスクの面から見ても、ハイリスク・ハイリターンのためおすすめはできません。ソーシャルレンディングでもそうですが、高利回りの理由は必ずあるため、その落とし穴には気をつけましょう。

リスクはあるが高利回りが魅力的な投資

ソーシャルレンディングは、リスクを伴うこともある投資ですが、少ない投資額でも十分に高利回りが期待できます。国内外ともに様々なプロジェクトの投資があるため、十分に考えて判断した上で資産運用をしていきましょう。

 

 

 

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