ソーシャルレンディングは一度投資をスタートすると、運用期間中は解約できません。納得して投資を行うためにも、運用期間について詳細を把握しておくことは大切です。数あるファンドの中から自分に合った投資案件を選ぶためにも、まずはソーシャルレンディングが選ばれる理由に着目しましょう。また、運用期間によって異なるメリットや注意しておきたい点も確認しておくとよいです。

ソーシャルレンディングはなぜ人気なのか

ソーシャルレンディングは、インターネットを活用して手軽に資産運用ができます。比較的新しい金融商品ですので、まず始めに情報収集から行っている投資家もいるでしょう。では、すでにソーシャルレンディングを始めている投資家は、ソーシャルレンディングのどこに注目しているのでしょうか?まずはその理由から見ていきましょう。

ソーシャルレンディングが選ばれる理由

ここでは投資方法の中で、なぜソーシャルレンディングが選ばれるのかをご説明しています。投資目的やリスクの対策として参考にしましょう。

少額での運用が可能

ソーシャルレンディングは少額からの投資スタートが可能です。ソーシャルレンディング事業者や、取り扱っているファンドによって最低投資金額は異なりますが、1万円から投資できるものもあります。そのためリスクが低く、投資ビギナーでも始めやすい投資方法のひとつです。

保全性が高い

ソーシャルレンディングを始める上で気になるのが、「万が一貸し倒れが起きたら?」というリスクです。日本国内のソーシャルレンディングの事業者は、リスクを分散させるために企業に対して融資を行なっています。個人へも融資をしていた時期もありましたが、利用者が少なく融資金の延滞が発生したため、現在は企業のみとなっています。

2018年9月の時点では、大手のソーシャルレンディング事業者では貸し倒れがほとんど起きていません。業界の実績をもとに想定される貸し倒れ率は1.5%(「1000件の投資案件に対して15件が貸し倒れを起こす可能性がある」という意味)となっており、分散投資を行えばリスクを避けられます。

参考:ソーシャルレンディングは安全性が高く元本割れのリスクが小さい

価格変動が少ない

投資の中でもよく耳にする株式やFXとソーシャルレンディングを比較すると、後者のメリットは為替などの価格変動に左右されない点です。株式を例に挙げると、株価が上がればその分が投資した側の利益となりますが、株価が下落すると投資家にとって損失に繋がります。
対して、ソーシャルレンディングを通じて融資を受けた企業は、決められた利率の利息をつけて毎月の返済を行います。この利息が投資家の利益になるので、一度投資先を決めてしまえば運用期間を経過すると分配金を得ることができます。そのため、株式のように為替などの価格を常に気にする必要がありません

ソーシャルレンディングが向いている人

ソーシャルレンディングは、実際にどのような方におすすめの投資なのでしょうか?3つのタイプに分けてご紹介します。

余剰金を資産運用したい

30~40代を超えると、収入も安定し、貯金額にも余裕が出てくる方も多いでしょう。銀行などの口座に入金したまま眠らせておいても、「ゼロ金利時代」といわれる現在、利息はほとんど増えません。ソーシャルレンディングでは1万円からの投資が可能です。初めは少額からスタートして慣れたタイミングで投資額を増やすことで、低リスクで資産運用ができます。

応援したい事業がある

ソーシャルレンディングを通じて様々な企業が融資を求めており、事業ごとにファンドが分かれています。企業名などの詳細情報を知ることはできませんが、自分が応援したいと考えている事業がある場合、リスクマネーを投資して事業支援が可能です。

副業として収入を得たい

ソーシャルレンディングは、株式やFXのように投資を行うための難しい知識は必須ではありません。そのため、本業に専念しながら副業として投資ができます。
ただし、副業を禁止している会社もあるので、投資を行う前には必ず勤務先の規定を確認しましょう。 パソコン

企業で活用できるソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは投資家だけではなく、企業も活用できます。資金が必要でお悩みの企業の方は、参考にしてみてください。

起業して間もない会社でも融資可能

銀行で借入をする場合の一般的な金利は、約0.9~3.5%です。融資を受けたいと考える企業は数多く存在しますが、起業して間もない場合などは融資基準を満たすのは困難です。ノンバンクで借入をすると、年利が約20%にも上るため資金繰りに頭を悩ませている経営者もいるでしょう。
そこで頼りになるのが、ソーシャルレンディングです。金利は10~15%と銀行に比べて高くなりますが、銀行の審査と異なり、過去に大きな実績がなくとも融資を受けられます。事業計画書など大量の資料を出す手間が省けるので、比較的ハードルも低いといえます。

迅速に融資が受けられる

銀行から融資を受けるためには、約1~2か月ほどの審査期間を要します。対してソーシャルレンディングの審査期間はわずか数日間で、審査に通ればすぐに融資が実行されます。そのため「少額の資金をすぐに調達したい」場合などに、ソーシャルレンディングを活用する企業が増えています。

時計

ソーシャルレンディングの運用期間について 

投資を始める際に、ファンドを選ぶ指標として注目されるのが利回りやファンドテーマでしょう。あわせて、運用期間も大事な基準ポイントの1つです。なぜならソーシャルレンディングは一度投資を行うと途中解約ができず、運用期間が完了するまでお金を引き出すことができないからです。投資をスタートしてから後悔しないためにも、運用期間についてしっかり把握しておきましょう。

運用期間とは?

ソーシャルレンディングにおけるファンドの運用期間とは、投資家から集めた資金を、実際に融資する期間を運用期間といいます。ソーシャルレンディングは株式やFXと異なり、運用期間が定められています。期間はファンドによって1か月~半年の短期案件や、2~3年の長期案件など、ソーシャルレンディングの事業者や投資案件であるファンドによって様々です。運用期間の長短によって投資家が得られるメリットも異りますので、次項で詳しく解説いたします。

短期運用のメリット とデメリット

短期運用のメリット

運用期間が短いファンドを選ぶメリットですが、第一に挙げられるのが融資先や事業者の倒産リスクが低い点です。ソーシャルレンディング事業者が融資の審査を行う際、短い期間で倒産する可能性のある企業への融資は行いません。そのため、長期期間のファンドと比べると、貸し倒れによって損害を受ける可能性を減らすことが可能です。
また、運用期間が短いので投資資金が手元に戻ってくるまでの期間も早くなり、案件完了後に他の案件へ投資を行うこともできます。より好条件の案件に出会うために、運用期間中に他のファンドをチェックしておきましょう。

短期運用のデメリット

メリットと表裏一体にはなりますが、短期運用の場合は得られる分配金が少ないため、大きな利益は期待できません。期間も数か月で完了するので、その後さらに投資を行うファンドを選んで投資管理をする必要があります。

短期運用はこんな方におすすめ

短期運用のデメリットは、裏を返せばリスクを軽減できるというメリットと捉えられます。初めて投資を行う方は、まずは短期運用のファンドを活用して、投資やソーシャルレンディングの流れを掴むための第一歩にするといいでしょう。また「銀行口座に寝かせておくよりは、少しでも利益を出したい」という方にもおすすめです。

長期運用のメリットとデメリット

長期運用のメリット

ソーシャルレンディングのメリットとしてよく取り上げられるのが、利回りの高さです。案件や運用期間によって若干異なりますが、平均的な利回りは約8%で、国債などの投資に比べると高いことが特徴です。特に長期運用では、利回りが同じ場合に手にする分配金の合計金額も大きくなります。
例えば、運用期間が12か月で利回りが8%のファンドに200万円の投資を行ったとしましょう。貸し倒れなど運用に問題がないことを前提に考えれば、年間で16万円の分配金が利益として手に入ります。そのため定期的に分配金が受け取ることができ、安定した収入を得ることも可能です。
ソーシャルレンディングは、株式などのように市場の動向や売買のタイミングを常にチェックする必要ありません。特に長期案件は、一度運用がスタートすると他のファンドを確認して投資を検討する手間を省けます。

長期運用のデメリット

運用期間が長いと、その間に融資を受けている事業の経営状態が不安定になるケースもあります。貸し倒れのリスクがあっても途中で解約することができないため、損害を受ける可能性も出てきます。このデメリットを踏まえた上で、長期運用を検討してください。

長期運用はこんな方におすすめ

上記で紹介したメリットから、ソーシャルレンディングで少しでも多くの利益を求めるなら長期運用のファンドへの投資がおすすめです。出資先を選定する手間を省きたい場合は、一定の期間資金を投資できる長期運用の方がいいでしょう。

途中で解約ができないからこそ吟味が必要

ソーシャルレンディングで利益を上げるためには、ファンドの運用期間がポイントとなります。一度投資を始めると、運用が終わるまで解約ができないため、短期・長期それぞれの特徴をしっかり把握しておくことが大切です。
運用期間のメリット・デメリットの双方を理解した上で自分が運用しやすそうなファンドへ投資し、ソーシャルレンディングの面白さやコツを掴みましょう。

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