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ソーシャルレンディングでは、利回り運用期間からある程度の利益を算出できます。目標金額を達成するためにどの程度の利回りにいくら投資するか計算することは、ファンドを選ぶ際に役立ちます。

また、利益の計算がしやすいだけでなく、一度投資すると手間がかからないこともソーシャルレンディングの魅力です。一方で、運用期間中は投資した資金を自由に扱えません。そのため、条件のよいファンドを見つけたとしても、運用中の資金をキャンセルして再投資できないのです。

条件のよいファンドを逃さないために、各事業者の最新の情報を集めるだけでなく、運用資金のスケジュールを考えてみましょう。

ソーシャルレンディングで得られる利益

ソーシャルレンディングでは、ほとんどの事業者で毎月受け取る分配金が利益になります。100万円の資金を年間利回り10%、12ヶ月の案件に投資した場合、1年後には元本の100万円に加え10万円の分配金が得られます。手数料などで実際に受け取れる額は少なくなりますが、利回りを確認することで大まかな収益の予想ができるのです。

分配金

ソーシャルレンディング事業者の収益を一部投資家に還元したものが分配金です。ソーシャルレンディングでは、融資先企業からソーシャルレンディング事業者へ融資金の返済が行われます。返済額からソーシャルレンディング事業者の運用資金や手数料を引いた後、各投資家に分配金が支払われます。

償還

運用期間終了後に元本を投資家に返すことを償還と言います。ソーシャルレンディングは融資のため、利息の支払いだけでなく元本の返済も発生します。こちらはソーシャルレンディング事業者の運用資金が引かれることはありません。1万円を投資したのなら、1万円が償還されます。

ただし、貸し倒れが発生した場合は償還が行われないといった可能性もあります。

利回り

利回りは、ソーシャルレンディング事業者や取り扱っているファンドによって異なります。各事業者のTOPページには大まかな利回りや平均利回りが掲載されているので、投資する事業者を選ぶ際に確認しましょう。例として、3社の予定年利、期待利回りをご紹介します。

 

SBIソーシャルレンディング:3.210.0%
maneo5.08.0%
・クラウドクレジット:2.513.0%

 

利回りはファンドによって異なるため、紹介した例よりも高い利回りのファンドが掲載されるケースもあります。ファンドの概要、運用期間と合わせて確認してください。

収益額の想定

ソーシャルレンディングでどれだけの利益を得られるのか、計算してみましょう。例えば、投資金額10万円、運用期間12ヶ月、利回り8%の場合で計算してみると次のようになります。

 

配当利益:10万円×8%8,000

毎月の配当額:8,000÷12ヶ月=約666

 

ソーシャルレンディングの分配金の計算には、所得税(20%)復興特別所得税(0.42%)をあわせた20.42%を使用します。上記の例に合わせると、『約666円-(666円×20.42%)=約531円』といった計算になります。そこからさらに引き出し手数料が発生するので、投資資金の少ないうちは月々の収益が少なくなることがあります。
多くの利益を出すためには、投資額を増やしたり利回りの高いファンドを狙ったりと、工夫してみましょう。

利益の確認方法

分配金と償還金は、登録しているソーシャルレンディング事業者のマイページから確認可能です。分配金、税引前利益、償還金、投資元本などソーシャルレンディング事業者によって表記は異なりますが、何月にいくら返ってきたのかわかります。

また、ソーシャルレンディングでは源泉徴収が行われています。分配金が少ないと思ったら源泉徴収税でいくら引かれたのかも確認しましょう。

37-ソーシャルレンディング 最適な攻略法

毎月利益を出す最適な攻略法

高利回りのソーシャルレンディングは、投資先が返済不可能に陥る「デフォルト」のリスクが高く、最悪の場合は投資資金が戻ってきません。担保や利回りなどがしっかりしている条件のよいファンドは、比較的早く募集額が埋まってしまい投資できないケースもあります。そのため、投資したいファンドが見つかったら、なるべく早く決断することが大切です。また、条件のよいファンドを見つけても手元に資金がなければ機会を逃してしまう可能性もあるため、運用資金が戻ってくるスケジュールも考えなければいけません。

いい条件のファンドに投資するために

ソーシャルレンディングでは、一度投資してしまうと運用期間が終わるまで資金を引き出すことができません。まとまった資金が入ってくるタイミングは運用期間終了時、もしくは早期償還が行われたタイミングになります。そのときに投資するファンドを複数にわけて上手く償還時期を分散できれば、毎月償還された元本を資金に充てられます。

例えば運用期間が6ヶ月の案件に毎月3万円投資するとします。すると6ヶ月後には毎月元本が償還されて再投資に必要な資金が手元に帰ってくる状態になります。
この例では毎月同じ運用期間のファンドに投資することを前提としていますが、運用機関の違うファンドに上手く投資するとより早く毎月償還される状態を作ることができる可能性があります。

 

分散投資で償還時期を分ける

分散投資とは

分散投資は、ソーシャルレンディングだけでなく株式や投資信託でも利用される投資手法です。複数のファンドや株の銘柄に資金を分散させることで、デフォルトの被害を一部に抑えることができます。

ソーシャルレンディングでは不動産エネルギー事業事業支援といったテーマがあるのでリスク軽減の面ではテーマを分けることが重要です。不動産は価値が変動しにくいため担保としても利用されますが、リーマン・ショックのように不動産市場全体で大暴落が発生する可能性もあります。エネルギー事業なら、自然災害により事業が滞る可能性や政府の方針により買取価格が変動するリスクも考えられるでしょう。分散投資ではファンド、テーマ、事業者を分けることで万が一の負担を軽減することが本来の目的となります。

 

運用期間に注目した分散投資

分散投資を意識して毎月投資資金が償還される状態を作るには、テーマや事業者だけでなく運用期間にも注目しましょう。
ソーシャルレンディングでは、最短1ヶ月のファンドから24ヶ月以上のファンドもあります。その中から高利回り好条件のファンドのみを選ぶとなると、なかなか見つからずに資金を寝かせてしまう可能性があります。また、無作為に投資していては興味のある案件に募集がある時に資金が不足することも。ある程度ファンド選びに時間をかけながら、気になるファンドを逃さないようにするためには、毎月償還されるようスケジュールを考えて投資する必要があります。

 

運用スケジュールの例
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月
資金A
5ヶ月
運用終了
資金B
3ヶ月
運用終了
資金C
4ヶ月
運用終了
資金B+追加資金
5ヶ月
運用終了
資金C+追加資金
3ヶ月
運用終了

 

 

37-ソーシャルレンディング 最適な攻略法その3

計画通りに行かないケース

ソーシャルレンディングのリスクは元本が戻ってこないデフォルトの他にも、早期償還・返済遅延などがあり、いずれの場合でもスケジュール通りに償還が行われません。あわせて、事業者をまたいで分散投資をする場合は元本の返済方法の違いも把握してスケジュールを考える必要があります。

 

早期償還・返済遅延のリスク

早期償還

早期償還は、予定よりも事業が早く完了して償還時期が前倒しされることです。

元本は手元に戻りますが、期間が短縮されると配当金の総額が減少する他、新たに投資先を探し直す手間もでてきます。ただし、ファンドは常に募集されている状態なので、運がよければすぐに次の投資先を見つけられます。

 

返済遅延

返済遅延は、文字通り期限を過ぎても償還が行われない状態です。

事業が計画通りに進まず期限内に返済できないケースや、借手企業の収益悪化など、さまざまな要因で発生します。返済遅延が起こった後の展開は「期限を過ぎたが返済される」「デフォルトのリスクにつながる」「不良債権化になる」の3パターンです。いずれのパターンにしても投資家はスケジュール通りに資金を動かせないため、再投資の機会損失につながる可能性があります。

 

事業者ごとの返済方法の違い

元本の償還には「元本一括返済」「元利均等」「満期一括返済」と3つの方法があります。償還方法の違いによって、毎月手元に入る金額が違うのでそれぞれ特徴を把握しておきましょう。

 

元本一括返済

元本一括返済では、運用期間の最終返済日に返済が行われます。
運用期間中は毎月分配金が支払われ、最終月は分配金と元本をあわせた金額が支払われるます。投資家にとっては最終月にまとまった資金が戻ってくるので、スケジュールの管理がしやすくなります。

 

元利均等

元利均等では、分配金と原本の何割かが毎月支払われます。
元本が毎月返済されるため、ほかの返済方法よりもデフォルトが発生した際の元本損失は抑えられる点がメリットです。一方で細かく元本が償還される性質上、元本をまとめて次の投資資金に充てようとすると他の方法より運用パフォーマンスは低下します。

 

満期一括返済

満期一括返済では月々の支払いは行われず、運用最終月に分配金と元本がまとめて支払われます。
一度にまとまった資金が手に入るため、運用パフォーマンスは最も高くファンドの運用がしやすくなります。ただし、分配金も最終月に支払われるため万が一デフォルトを起こした際の影響が最も大きい返済方法です。そのため、長期のファンドでは6ヶ月や1年毎に分配を行う形式をとっている事業者もあります。

 

返済方式は各ファンドの概要から確認できます。デフォルトのリスクや自分の運用方法に合わせ、適した返済方式を採用している事業者を選んで投資してください。

出金回数も収益に影響する?

ソーシャルレンディングではファンドごとに入金・出金を繰り返すため、その都度手数料もかかります。少額投資で毎月の分配金が1,000円未満の場合、出金手数料が500円以上になると利益はあまり得られません。こうした手数料を節約する方法についても確認しておきましょう。

 

出金手数料の削減

ソーシャルレンディングでは事業者内に自分専用のデポジット(入金)口座を作り、そこに分配金や償還金が振り込まれます。同じ事業者の案件に再度投資する際は、デポジット口座にある資金から投資の申込みができます。ただし、別の事業者投資以外の用途に使う場合は手数料を払い自分の口座に出金しなければいけません。
利用している銀行によっては、同行での取引と他行での取引で出金手数料が大きく変わる場合があります。そのため手数料を抑えるためには、よく利用する事業者が使っている銀行に自分の口座を作っておくとよいでしょう。複数の銀行口座で管理する場合は、他行の手数料が安い銀行と組み合わせて調節するようにしてください。

 

また、事業者によってはデポジット口座を作らずに投資のたびに入金する形式が取られています。資金を口座から口座に動かすことはないので、出金手数料はかかりません。ほかにも、クラウドクレジットでは月に1回まで無料で出金できるため、こうした事業者を利用すると出金手数料を抑えられるでしょう。

 

振込手数料の削減

デポジット口座の有無にかかわらず、入金にかかる振込手数料は自己負担です。
手数料を減らす方法としては、「振込手数料が無料になる銀行口座を利用する」、「ネット証券口座を利用する」の2つの方法があります。一部の銀行では回数に制限はありますが振込手数料はかかりません。
例えばSBIグループの住信SBIネット銀行では、口座の開設で月1回の振込手数料が無料、30万円の預金で月3回まで振込手数料が無料です。ほかにも、三井住友銀行なら多くの事業者に振込先口座として利用されているため、同行への振込となり手数料を抑えられます。
ネット証券口座を利用する場合、ネットバンク系の多くは手数料無料で利用できます。出金口座からネット証券口座への入金もネット証券から入金口座への入金もたいてい無料になるので利用を検討してみてはいかがでしょうか。

自分のスケジュールと目標に合わせた最適な攻略法

ソーシャルレンディングでまとまった資金を得るためには、担保や利回りなどの条件がよいファンドを選んだりスケジュールを組んで分散投資を行ったりと、さまざまな工夫を凝らすことが大切です。またリスクにも目を向けて、万が一に備えることも重要なポイントといえます。
毎月まとまった資金を確保できるか不安」という方は、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考にソーシャルレンディングに挑戦してみてください。

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